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梅毒の症状・感染経路・検査・治療について(症状別の写真も)

ここ数十年、梅毒の患者様が激増しております。

患者様の数は2000年初期の20倍以上となっており、日々診療をしていて梅毒の方が急増していることを実感しています。ご自身が梅毒かな?と思ったり、パートナーの症状が梅毒なのかなと思ったりしたら必ず泌尿器科を受診しましょう。

この記事では梅毒について写真とともに泌尿器科専門医が詳しく説明しております。皆様の梅毒についての理解の参考になれば幸いです。

1 梅毒とは

梅毒とは梅毒トレポネーマという細菌が起こす感染症で、主に性行為で感染します。

江戸時代では風俗で梅毒が流行しましたが、梅毒トレポネーマを治す抗生物質(ペニシリン)がなかったため、不治の病と言われておりました。


現在では抗生物質があるため、梅毒は必ず治る病気となっております。

2 梅毒の感染経路とは

2.1 性行為感染

梅毒の感染経路は、主に性行為です。男性と男性、男性と女性、女性と女性の間でも起こります。肛門や口や陰部の粘膜の接触を介して感染します。

2.2 母子感染

出産時に母体が梅毒に感染していると、赤ちゃんに梅毒が感染する可能性があります。そのため、出産前のブライダルチェックが大切になってきます。

3 梅毒の症状と実際の方の写真

3.1 第1期

梅毒の第1期は、性行為から2週間から3ヶ月ほどの潜伏期間を経て発症します。陰部に潰瘍のようなシコリができます。

そのシコリは痛みが無く表面が欠損した状態です。特に治療しなくても、その潰瘍、シコリは数週間で自然に消失します。
詳しくはこちらをご覧ください。

第1期の症例写真①第1期の症例写真②第1期の症例写真③

3.2 第2期

第1期の梅毒を治療せずにいた場合、第1期の梅毒の症状が消滅した後に、数週間から半年後に手足の発疹が現れます。また頭痛やリンパ節の腫張、喉の痛み、倦怠感等も現れます。


そしてその第2期の症状も数週間で自然に消失します。
詳しくはこちらをご覧ください。

第2期の症例写真①第2期の症例写真②

3.3 第3.4期

第2期の梅毒の症状が消失した後、数年後に梅毒が再度全身の神経や心臓、肝臓などに感染を引き起こします。

心臓や神経や肝臓などの機能不全を引き起こし、治療をしないでいると死に至ります。現代ではほとんどが第2期の時点までに抗生剤で治療するため、第3期、第4期の梅毒の方はほぼおりません

4 梅毒の検査とは

梅毒の検査は採血で行います。
採血でRPRという梅毒の抗体の値を測定し、陽性であれば梅毒の治療を開始します。


一般的には、TPHA抗体というものが使われておりますが、このTPHA抗体は梅毒に1度罹患した事のある方は、一生陽性になってしまうので、治療開始の参考にはなりません。

RPR TPHA 結果の見方
梅毒に感染しているという結果です
梅毒に感染していないという結果です
または感染のごく初期ということもあり得ます
過去に梅毒に感染しており、抗体保有者という結果です
梅毒感染のごく初期という結果です または生物学的偽陽性という状態です

*生物学偽陽性:検査方法の関係で、膠原病や水痘、麻疹など梅毒以外の疾患でも反応が陽性となること

5 梅毒の治療とは

第1.2期の梅毒であればペニシリンという抗生剤の筋肉内注射もしくは1ヵ月間の内服となります。
第3.4期の梅毒であれば、2ヶ月間の抗生剤(ペニシリン)の内服もしくは週に1回の筋肉注射を3週間行います。

ペニシリンアレルギーを持っている方には、ミノマイシンという薬を使うことになります。

6 梅毒を放置すると

梅毒に感染しているにもかかわらず、適切な抗生剤での治療をせずに放置すると、神経や心臓を蝕み、後には死に至ってしまいます。

7 梅毒の症状かなと思ったら

必ず泌尿器科もしくは女性であれば婦人科を受診しましょう。

梅毒はもはや不治の病ではありません。適切な検査や治療を行えば必ず治る病気です。

新橋消化器内科・泌尿器科クリニックでは梅毒の適切な検査、診断、治療が可能です。

詳しくは、当院泌尿器科専門医またはスタッフまでお尋ねください。

8 診療費用

梅毒の疑いによる受診の場合で、初診:3000円〜4000円前後となります。また、他の性感染症を併発している可能性もあるため他の性病検査を一緒に受ける場合には、検査の項目に応じて価格が変わります。詳しくは医師にご質問ください。

(※3割負担の場合)

クラミジア淋菌の検査・治療費用 3000円~4000円
梅毒の検査・治療費用 3000円~4000円
尖圭コンジローマの検査・治療費用 薬治療 1000円~2000円
電気メスによる切除 4000円~6000円
トリコモナスの検査治療費用 3000円~4000円
マイコプラズマ・ウレアプラズマの検査費用 自費検査 9000円

HIV感染症の検査費用

自費検査

4400円
性器ヘルペスの検査・治療費用 3000~5000円
淋病の検査・治療費用 3000~4000円

当院では、患者さん全員を番号でお呼びし、全席に仕切りを設けてプライバシーにに配慮した診療を行い、経験豊かな専門医が患者さんに寄り添う診察を心がけております。
陰部や体に痛みがない発疹がある、梅毒や性感染症について不安があるという方は、新橋消化器内科・泌尿器科クリニックにお気軽にご相談ください。

この記事を執筆した人
伊勢呂哲也
伊勢呂哲也

日本泌尿器科学会認定・泌尿器科専門医
名古屋大学出身
年間30000人以上の泌尿器科と消化器科の外来診察を行う
YouTubeでわかりやすい病気の解説も行なっている。

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