メニュー

尿漏れ(尿失禁)の種類・原因・対策・検査・治療(薬)について

はじめに

尿漏れ(尿失禁)で悩んでいる方はとても多く、そのほとんどの方が日常生活に支障をきたしてしまっています。尿漏れ(尿失禁)は、適切な検査や対策や治療で必ず治ります。また、尿漏れ(尿失禁)の症状には、膀胱がん尿管結石という怖い病気が隠れている場合もあり、注意が必要です。
このページでは尿漏れ(尿失禁)について泌尿器科専門医が詳しく解説していきます。皆様の参考になると幸いです。

1 尿漏れ(尿失禁)とは

尿漏れ(尿失禁)とは、自分の意図しないタイミングで尿が尿道から漏れ出てしまうことを言います。例えば咳をしたときに尿が漏れたり、お腹に力を入れたときに尿が漏れたり、トイレまで間に合わなくて漏れてしまう尿失禁・尿漏れがあります。

2 尿漏れ(尿失禁)の種類

2.1 腹圧性尿失禁

腹圧性尿失禁は出産後の女性に多く、くしゃみをしたり、お腹に力を入れたりした時にお腹の中の圧力が上がり、膀胱が押されることで尿が漏れてしまいます。
腹圧性尿失禁は前立腺がんの手術後の患者さんにも高頻度で起こります。

2.2 切迫性尿失禁

切迫性尿失禁は、急にトイレに行きたくなり、トイレに間に合わなくて尿が漏れてしまうことをいいます。急に尿がしたくなるという尿意切迫感を伴うのが特徴です。切迫性尿失禁は40代以降の男性女性に多く、女性は過活動膀胱、男性は前立腺肥大症に伴って起こります。

前立腺肥大のイメージ図

2.3 混合性尿失禁

混合性尿失禁は腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁が合併した状態で、出産後の女性に多く起こります。治療は腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁のそれぞれの治療を行います。

3 尿漏れ(尿失禁)の原因

3.1 腹圧性尿失禁の原因

腹圧性尿失禁の原因は、女性は肥満や出産や便秘が挙げられます。男性は前立腺がんの手術後が挙げられます。

3.2 切迫性尿失禁の原因

女性は過活動膀胱、男性は前立腺肥大症が挙げられます。また、膀胱に刺激のあるアルコールやカフェインや辛い食べものも切迫性尿失禁の要因となります。

4 尿漏れ(尿失禁)の対策

4.1 腹圧性尿失禁の対策

  • 骨盤底筋体操
    骨盤底筋体操をして骨盤の筋肉を締めることで、腹圧性尿失禁が改善すると言われております。
  • 肥満にならないような生活習慣
    肥満により筋肉が緩み腹圧も上がるため、肥満を解消することで腹圧性尿失禁が改善することがあります。

4.2 切迫性尿失禁の対策

  • アルコール、カフェイン、辛い食べ物を控える
    膀胱を刺激するものを食べることで膀胱刺激症状が強くなり、切迫性尿失禁が悪化しますので、これらのものを控えることが大切です。
  • 骨盤底筋体操
    骨盤底筋体操は切迫性尿失禁の症状も改善させると言われております。

5 尿漏れ(尿失禁)の検査

5.1 尿検査

尿検査は泌尿器科ではとても大切な検査です。尿の中に細菌感染がないか、癌細胞がないかなどをチェックします。

5.2 採血検査

採血検査は体の中に炎症反応がないか、腎臓の機能や肝臓の機能が正常かどうかをチェックします。

5.3 腹部超音波検査

超音波検査でわかる膀胱がん

腹部超音波検査は尿漏れ(尿失禁)の原因検索にはとても大切な検査です。膀胱の中に腫瘍がないか、結石がないか、尿管結石がないかなどをチェックします。腹部超音波検査は身体に害がなく、とても有用な検査です。
当院でも腹部超音波検査を行っております。詳しくは当院医師スタッフまでお尋ねください。

5.4 CT検査

CTで観察される尿管結石

CT検査は、放射線を使って体の中を隅々まで観察できるとても有用な検査です。
お腹の中に炎症がないか、癌がないか、結石がないかなど隅々まで観察できます。当院でもCT検査を行っております。詳しくは当院医師スタッフまでお尋ねください。

6 尿漏れ(尿失禁)の治療

6.1 薬による治療

腹圧性尿失禁も切迫性尿失禁もお薬による治療が有効です。尿漏れ、尿失禁の種類を問診や様々な検査結果を総合的に見て判断し、適切なお薬の選択を泌尿器科専門医が行います。

6.2 骨盤底筋体操

腹圧性尿失禁にも切迫性尿失禁にも骨盤底筋体操はとても有効です。肛門括約筋を鍛えることで膣や尿道の括約筋を鍛えることに繋がります。

6.3 ボツリヌス毒素(ボトックス)注入療法

お薬で治らない切迫性尿失禁にはボツリヌス毒素(ボトックス)注入を行います。とても有効な治療方法です。
当院でもボツリヌス毒素(ボトックス)注入を行っております。詳しくは当院医師・スタッフまでお尋ねください。

6.4 外科治療

腹圧性尿失禁でお薬の治療や骨盤底筋体操がうまく効かない場合は、外科治療を行うことがあります。当院では外科治療を行っておりませんが、もし外科治療が必要と判断した場合は、適切な病院を紹介させていただいております。

7 尿漏れ(尿失禁)を感じたら

必ず泌尿器科専門医を受診しましょう。尿漏れ(尿失禁)の症状は、膀胱がん尿管結石や膀胱結石といった怖い病気が隠れている場合もあります。
尿漏れ(尿失禁)は適切な診断検査治療で治りますので、早めに検査・治療することがとても大切です。
尿漏れ(尿失禁)でお困りの方は新橋消化器内科・泌尿器科クリニックまでご相談ください。

8.診療費用

尿検査のみ 2000円前後
エコー検査のみ 2500円前後
採血+尿検査 3500円前後
採血+尿検査+エコー検査 5000円前後
CT検査 5000円前後
尿流量動態検査 1500円
膀胱鏡検査 3000円
胃カメラ 4000円前後
大腸カメラ 5000円前後

※3割負担の場合

この記事を執筆した人
伊勢呂哲也
伊勢呂哲也

日本泌尿器科学会認定・泌尿器科専門医
名古屋大学出身
年間30000人以上の泌尿器科と消化器科の外来診察を行う
YouTubeでわかりやすい病気の解説も行なっている。

新橋院

大宮院

上野院

池袋院

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME