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体重減少に潜む病気・原因・目安などについて

健康維持や美容のためにダイエットをしている人は非常に多くいます。確かに肥満は様々な病気の引き金となるため、体重減少は良い場合もあるのですが、体重減少を喜んでいたら、癌や糖尿病など大きな病気が原因だったというケースも多く見られます。
気をつけるべき体重減少とは?体重減少が引き起こす病気や原因、体重減少が心配な時に受けるべき検査などを解説していきます。

体重減少とは

定期検診や人間ドックで肥満気味を指摘された、スレンダーな体型になりたいなど、体重の増加を気にされる人は老若男女問わず多くいらっしゃいます。事実、テレビやSNS広告などでパーソナルトレーニングやダイエット薬といったダイエットの広告を目にしない日は無いくらいです。飽食やストレス、食生活の乱れなどによってもたらされる肥満を防ぐために、体重を減少させることは日本のみならず世界中の健康目標にもなっています。
このように体重減少=健康と考えられているのですが、体重減少には何かしらの病気が隠れていることもあるのです。医学的に体重減少の定義は、普段と変わらない食事、運動量にも関わらず、半年から1年の期間に体重が4.5kg以上、あるいは5%以上減少することです。
普段から体重を測らない人には、4.5kg、5%といった数字がどのような感じか分かりにくいと思います。具体的な目安は後述しますので、参考にしてみてください。体重減少が見られた場合にはすぐに受診し、必要な検査をして原因を見つけることが重要です。

体重減少の目安

体重減少とは医学的には6ヶ月から12ヶ月の期間で体重が4.5㎏以上の減少、あるいは5%以上減少することを目安にしています。この間、特別な食事の変更、運動などの体重のコントロールをしていない場合に限ります。体重計で測る習慣のない人は、ベルトが緩くなった、服が緩くなったと感じた時を体重減少の目安にすると良いでしょう。
 体重減少の目安として特に注意して欲しいことは「食欲」です。食欲が普段と変わらずあるのか、食欲がないのか、また食欲があっても食べると下痢胸焼け、膨満感など体の異変から食べられなくなっているのかなどに注目する事が大切となります。このうち、食欲があるにも関わらず起こる体重減少は様々な病気のサインであることが多いのです。

体重減少の原因と病気

体重減少には必ず何かしらの原因があります。自分ではいつもと変わらないと思っていても実際には肉体的稼働時間が大きかったり、同じように食べているつもりでも食べる時間帯や食品のカロリーの変化などにより意図せずに体重が減少したりすることもあります。まずはご自身の体重減少に思い当たるものがあるか確認する必要があります。
病気が隠れている可能性が高く、注意すべき体重減少にはいくつかあります。体重減少が見られる主な病気と原因をあげていきます。

癌細胞は細胞自身が生き残るためにエネルギーを必要とします。そのため体内のタンパク質や脂質など必要な栄養素を奪っていくので体重減少が起こります。また、胃がん食道がん大腸がん膵臓がんのように消化器系に癌細胞がある場合には、食べ物を飲み込み辛くなったり、痛みや下痢、腹痛などといった障害が伴うことで食事が思うように摂れず体重が減少したりすることもあります。抗癌剤治療をしている人は副作用や精神的不安から食事をすることが困難になり、さらなる体重減少を引き起こすこともあります。

糖尿病

糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンが不足することによって、血糖が増える状態を言います。食事から摂取したブドウ糖を細胞内に取り込めなくなることで、代わりに脂肪や筋肉から栄養が吸収されていくため、食事をしても体重が急激に減少します。

逆流性食道炎

逆流性食道炎は食道の括約筋の機能低下により胃酸が逆流することによって、食道に炎症が起こります。逆流性食道炎になると、胸焼けやゲップ、胃の痛み、胸痛などの症状があらわれ、食欲不振から体重減少になります。

炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)

炎症性腸疾患は体内の免疫機能が乱れ、腸細胞に異常をきたすことで下痢血便腹痛などの症状が起こります。これらの症状から食事を摂ってもすぐに排出されてしまう、また食事をすると痛みがくるという恐怖感から食欲がなくなり、体重減少を起こします。

甲状腺異常

甲状腺は体の基礎代謝を調整する甲状腺ホルモンを分泌する器官です。甲状腺ホルモンが多量に分泌される甲状腺機能亢進症になると、体がいつも動いている状態になるため食事をしても体重が減少していきます。甲状腺機能亢進症は体重減少の他にも汗をかく、動悸が激しいなどの症状も伴います。甲状腺疾患は女性に多く見られます。

ストレス

過剰なストレスは胃や腸などの消化器系の臓器に影響を与えます。ストレスによって胃炎や十二指腸潰瘍などの病気を引き起こし、体重減少が起こります。

精神性疾患

うつ病や拒食症といった精神性疾患も体重減少がみられます。食事をすることに意欲がなくなる、または食事をすることへの嫌悪感や恐怖感から食欲が衰退し、体重減少が起こります。

抗うつ剤、糖尿病薬、気管支拡張薬など、服用している薬によっては副作用として体重減少を引き起こすものがあります。

その他

体重減少を引き起こす病気にはそのほか慢性膵炎胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの消化器系の病気や肝炎、HIV、結核などの感染症、心臓疾患、肺疾患、腎臓疾患など多くの病気があります。

体重減少の検査

実際に体重減少が見られた場合、問診から体重減少はいつから起こっているのか、食事や運動の状況などから原因を探ります。問診では原因が特定されない場合や他の症状から何かしらの病気が疑われる場合には尿検査、血液検査から感染症は起こしていないか、炎症は起こっていないかなど数値を確認していきます。さらに詳細に調べるためには超音波検査、CT検査、胃カメラ検査大腸内視鏡検査などを行います。
体重減少が見られた場合には特に消化器系の異常が疑われるため、胃カメラ検査、大腸内視鏡検査は重要な検査となります。またこれらの検査は異常が見られない場合でも定期的に検査をすることで様々な病気の早期発見に繋がります。

漫画でわかる胃カメラ検査
胃内視鏡検査

漫画でわかる大腸カメラ検査
大腸内視鏡検査

体重減少の治療

検査によって体重減少の原因が判明したら、それぞれの病気に基づいた治療を行います。検査をしても原因が分からない時には数ヶ月間様子を見ます。その間にさらなる体重減少が起きていないか、他の症状が出てきていないかなどを確認します。
また、日頃の食事内容に問題がある場合には、必要なカロリーを摂取するためのサプリの服用や、栄養指導を行うことで体重減少が改善されることもあります。

診察費用

新橋消化器内科・泌尿器科クリニックにおける主な検査費用は以下のようになります。
体重減少や気になる症状のある方、または症状はなくても、早期発見のためにこれらの必要と思われる検査を定期的に行うことをお勧めします。

尿検査のみ 2000円前後
エコー検査のみ 2500円前後
採血+尿検査 3500円前後
採血+尿検査+エコー検査 5000円前後
CT検査 5000円前後
尿流量動態検査 1500円
膀胱鏡検査 3000円
胃カメラ 4000円前後
大腸カメラ 5000円前後

※3割負担の場合

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